不動産売却のコツ

2024.09.30

不動産の媒介契約はどれを選ぶ?失敗しないための注意点についても解説

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不動産売却における媒介契約とは

不動産売却における「媒介契約」とは、不動産の所有者である売主と、売却の仲介業務を行う不動産会社との間で取り交わされる契約です。

不動産会社へ売却の仲介を依頼する場合には、この媒介契約が必ず必要になります。媒介契約を結ぶことで不動産会社は、売主の代理人としてその不動産を買いたい人を探し、売買のための交渉や契約手続きなどをサポートします。

もちろん、不動産会社に仲介を依頼せず個人間で売買することも可能ですが、所有者自身が買主を探したり、必要な書類を準備したりなど、専門知識がない人にとっては難しい手続きと言えるでしょう。また、個人間だと売主と買主のみで売買を進めていくことになるため、認識の相違が起きてしまうなど予期せぬトラブルにつながるケースも少なくありません。不動産売却の際は、媒介契約を結んで不動産会社に仲介を依頼するのが賢明でしょう。

 

 

媒介契約の種類と特徴

媒介契約の種類は、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類に分かれます。この章で、1つずつその特徴を解説していきますが、不動産売却のための媒介契約としては「専任媒介契約、または専属専任媒介契約」がおすすめです。

 

専属専任媒介 専任媒介 一般媒介
複数の不動産会社と契約できるか

 

×

できない

×

できない

できる

自身で買主を探して直接契約できるか ×

できない

できる

できる

不動産会社からの業務処理状況の報告義務 1週間に1回以上 2週間に1回以上 義務なし

(報告を求めることは可能)

媒介契約の有効期間

 

3か月以内 3か月以内 制限なし

(行政指導は3か月以内)

不動産情報ネットワークシステム「レインズ」への登録義務 契約締結の日から

5日以内

契約締結の日から

7日以内

義務なし

(任意での登録は可能)

 

 

専任媒介契約

「専任媒介契約」とは、売主が特定の1社のみの不動産会社に売却の仲介を依頼する契約です。この契約では、他の不動産会社と同時に契約することはできません。しかし、売主自身が買主を見つけてきた場合には、不動産会社を介さずに売買契約を結ぶことができるのが大きな特徴です。

不動産流通機構(レインズ)への登録義務があることで、買主の目にとまる可能性を高められるほか、販売状況の報告義務もあるため、販売状況がわかりやすいことがメリットです。デメリットとしては、他不動産会社との競争がないので、仲介する不動産会社の営業力や販売力などに左右されやすく、販売期間が長期化するケースもあります。

 

・業務処理状況の報告義務

専任媒介契約では、不動産会社は契約締結後7営業日以内に不動産流通機構(レインズ)に物件を登録し、2週間に1回以上文書などで売主に対し、売却活動などの報告をする義務があります。活動報告の内容は、営業活動の実施内容や物件の問い合わせ件数などです。

 

・媒介契約の有効期間

契約の有効期間は、最長3ヶ月です。

売却が決まらないまま契約期間が終了した後は、媒介契約を更新するか、別の不動産会社に変更するかを判断することになります。また、契約期間中の途中解除は、不動産会社に契約不履行が認められる場合にのみ可能です。売主都合で契約を解除する場合は、それまでの営業活動にかかった実費を違約金として請求されることがありますので、注意が必要です。

 

 

専属専任媒介契約

「専属専任媒介契約」とは、専任媒介と同じく1社のみの不動産会社に売却を依頼する契約です。ただし、この契約の場合は売主自身が買主を見つけてきた際にも、媒介契約を結んだ不動産会社を介して売買契約を結ぶ義務があります。3種類の中で最も、不動産会社の売買活動に関する義務が強いといえますが、その分売却で確実に仲介手数料を得ることができるため、積極的に販売活動をしてくれる傾向にあります。

 

・業務処理状況の報告義務

専属専任媒介契約では、媒介契約締結後5営業日以内に不動産流通機構(レインズ)に物件を登録し、1週間に1回以上文書などで売主に対し売却活動などの報告をする義務があります。

 

・媒介契約の有効期間

契約期間の規定は、専任媒介契約と同様に、最長3ヶ月となっております。こちらも、契約期間中の途中解除は、不動産会社に契約不履行が認められる場合にのみ可能で、売主都合の解除は、違約金が発生する可能性があります。

 

 

一般媒介契約

「一般媒介契約」は、複数の不動産会社へ同時に仲介を依頼できる契約です。また、売主自身が買主を見つけて売買契約を結ぶことも可能です。

複数の不動産会社によって広く広告できる点がメリットですが、不動産会社からすると、買い手が自社以外から購入した場合には仲介手数料が得られないので、販売活動に力を入れにくいというデメリットがあります。また、レインズへの登録義務や売主への報告義務がないため、販売状況がわかりにくい契約といえます。

 

・業務処理状況の報告義務

一般媒介契約では、不動産流通機構(レインズ)への物件登録義務がなく、不動産会社から売主への販売状況の報告義務もありません。ただし、あくまでも義務がないというだけなので、レインズへの登録や活動報告を依頼することは可能です。

 

・媒介契約の有効期間

契約期間についても、特に規定がありません。一般的には3ヶ月単位で契約する不動産会社が多いです。

また、他契約と違って、期間途中の契約解除がいつでもできます。

他社との媒介契約を解除して1社に絞れば、専任媒介契約や専属専任媒介契約に切り替えることもできます。

 

 

媒介契約を結ぶ時の注意点

 

専任媒介契約、専属専任媒介契約の場合

媒介契約を結べる不動産会社は1社のみになりますので、査定価格の高さだけでなく、取引実績や売却までのプラン内容をしっかり確認しましょう。

不動産会社にも、それぞれ得意不得意があったり、積極的に販売活動をしてくれないなど、不動産会社に問題があって売却が進まないというケースも存在します。

 

契約前には以下のポイントを確認しましょう。

・不動産売却において豊富な実績があるか

・売却活動について幅広いアイディアを持っているか

・的確なアドバイスをしてくれるか

・依頼者(売主)の意向を聞いてくれるか 等

 

特に、売却する不動産が一戸建てなのかアパートなのかなど、その種類によって購入を検討する主なターゲット層が異なります。例えば、アパートの売却であればアパート経営に関する知識も必要になってくるため、アパートを売却している実績が豊富な不動産会社と担当者を選ぶことが大切です。

 

 

一般媒介契約の場合

一般媒介契約を締結する場合には、複数の不動産仲介会社と締結が可能ですが、最大3〜4社程度に絞ることをおすすめします。

依頼する不動産会社が多いと、複数の不動産会社から連絡が入り、内覧のためのスケジュール調整が必要になったり、やりとりの労力や時間がかかるなど煩わしい雑務が発生しがちです。

また、複数の不動産仲介会社と締結が可能なため、物件情報が広く拡散されて購入検討者の目に留まりやすくなることは期待できますが、万が一スムーズに買主が見つからなかった場合には、売れ残っているというイメージを与えてしまいがちです。そういったデメリットを考えると3〜4社程度に留めておくのが賢明といえるでしょう。

 

 

契約書面と業務内容の確認

 

・標準約款に基づく契約か否かが表示されているかどうか

不動産取引の媒介契約には、国土交通省が定める「標準媒介契約約款」に基づく契約が推奨されています。この約款は、取引における不動産会社と顧客の権利や義務関係を明確にし、トラブルを防ぐためにつくられたものです。

媒介契約書には、この標準約款に基づく契約か否かが記載されていますので、必ず確認しましょう。もし標準約款に基づかない場合、契約内容が不利に働く可能性がありますので注意が必要です。

 

・不動産会社の仲介業務の内容について

媒介契約前には、「どのような販売活動を行うのか」「報告の頻度や内容」「その他に不動産会社側で用意しているサービス」などの内容を確認しておきましょう。

一般媒介の場合は、任意となるレインズへの登録をしてくれるかどうかも含めて確認が必要です。希望する場合は事前にしっかり伝えておきましょう。

 

・連絡の取りやすさは問題ないか

不動産売却では、不動産会社担当者とのやりとりやコミュニケーションが重要になってきます。連絡が滞ることで、交渉のタイミングを逃してしまったり、取引に遅延が生じるリスクがあります。契約前には、担当者の応答速度や対応の丁寧さなども確認しておきましょう。

 

 

仲介手数料について

 

仲介手数料の金額

不動産の売却を不動産会社へ依頼した際、販売活動や買主との仲介業務の報酬として支払うのが仲介手数料です。不動産の売却価格が400万円を超える場合、仲介手数料の金額は「売却価格の3%+6万円+消費税」の計算式で算出できますが、売却価格によって計算式が変わります。下記表にてご確認ください。

なお、この仲介手数料に含まれるのは通常の仲介業務で発生する費用に限られます。売主側の希望で広告を追加した場合や買主との交渉で出張する必要があった場合などの費用は別途掛かります。

 

不動産の売却価格 仲介手数料の計算式
200万円以下の場合 売却価格×5%+消費税
200万円超え400万円以下の場合 売却価格×4%+2万円+消費税
400万円超えの場合 売却価格×3%+6万円+消費税

 

例:不動産の売却価格が3,000万円の場合

3,000万円×3%+6万円+消費税10%=105.6万円となります。

 

仲介手数料を支払うタイミング

仲介手数料は「成功報酬」のため、買主が見つかって売買契約を交わすまで、支払い義務は発生しません。ただし、以下にあげた2例では売買が成立しなくても仲介手数料が発生しますので、注意が必要です。

また、支払うタイミングについては「媒介契約書」に記載されておりますので、契約前に必ず確認しましょう。一般的には、契約時に仲介手数料の半額、決済日に残り半分を支払うことが多いです。

 

【売買が成立しなくても仲介手数料が発生する場合】

・手付解除の場合

売買契約後でも手付解除期日までであれば理由を問わず、買主は手付金を放棄することで契約解除ができ、売主は手付金を返還した上で、手付金と同額を買主に支払うことで契約を解除することができます。

この場合売買は成立していませんが、仲介手数料を支払わなくてはいけません。

 

・違約解除の場合

契約違反による違約解除は、売主と買主のどちらかに債務不履行があった場合、相手方は自己の債務の履行した上で、相当な期間を定めて債務の履行を催促し、それでも履行してくれないときに契約を解除できるというものです。

この場合にも不動産会社に仲介手数料を支払わなくてはいけません。

この記事を書いた人

代表取締役浜谷 卓

一つ一つのお取引を大切にし、必ずご満足のいくサービスをご提案致します。

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