不動産売却のコツ

2024.06.04

実家の売却で後悔しない!注意点や防ぐポイントを知り、売却以外の選択肢も検討しよう。

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実家の売却を考える前に

 実家売却のメリット

自分が生まれ育った実家を売却するということは、手続きなど労力がかかることはもちろんですが、精神的にも大変な作業です。「本当に売却していいのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。下記に実家を売却する一般的なメリットを4つご紹介しますので、売却を決める判断材料としてぜひご参照ください。

 

・税金の支払いが不要になる

毎年1月1日の時点で不動産の所有者として登記されている人には、固定資産税の納税義務があります。所有している以上、毎年かかり続けるものですが、売却することで所有者が変更になりますので、支払いをする必要がなくなります。

 

・庭の手入れや掃除など維持管理をしなくて済む

誰も住んでいないような実家であれば特に、定期的に維持・管理が必要になります。庭の手入れや掃除、修繕など、売却すればそういった労力やコストの削減につながります。

 

・災害時のリスクを回避できる

築年数の古い実家であれば、地震や台風などの災害が原因で大きな被害につながるリスクがあります。家族や近隣住民の安全を確保することにもつながるメリットがあります。

 

・まとまった資金が入る

税金や維持費などのコスト削減ができることはもちろん、売却が成功すればある程度の資金を確保できるでしょう。立地など条件の良い実家であれば、希望より高い価格で売れる可能性もあります。

 

実家売却のデメリット

実家の売却にはデメリットも当然存在します。メリット部分にも少し記載しておりますが、それ以外で考えられるデメリットについて2つご紹介します。

 

・立地などの条件が悪いと売れにくい

実家が駅から遠いなど交通の利便性が良くない立地にある場合は、売れ残りやすかったり、値下げなどが必要になる可能性があります。

 

・売却するための諸費用や税金がかかる

実家を売却するためには、税金をはじめ遺品整理や不用品処分など、様々な費用がかかります。特に老朽化した家の場合は、家を解体して更地として売る方が高く売れることがあり、100〜200万円程度の解体費用がかかるケースも。

実家売却の流れ

実家の売却は、次のような流れで進めていきます。

一般的に売却にかかる期間は3ヶ月〜6ヶ月前後が目安ですが、実家の築年数や条件、価格設定などによって異なります。売り出しから1週間程度で売却が決まることもあれば、成約まで1年以上かかることも少なくありません。余裕をもったスケジュールで早めに不動産会社へ相談しましょう。

 

  • 遺産分割協議

遺産分割協議とは、被相続人の財産を相続人である家族や親族などに分割するための協議のことです。これにより相続人同士のトラブルを未然に防ぐことができます。

もし、相続人が多数いる場合やトラブル等が起きた場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談するのが良いでしょう。

 

  • 相続登記

土地や家などの不動産を相続し、その所有権を証明するためには相続登記(名義変更)が必要です。相続登記を行わないと所有権を主張できないので、売却や貸し出しなどの取引ができません。相続登記の手続きは、大変な手間が掛かることが多いため司法書士に依頼するのが一般的です。

 

  • 価格査定依頼

実家がどのくらいの価格で売却できそうか、不動産会社へ査定依頼をします。査定額は、物件の相場価格に明確な基準がないことや、査定の仕方でも異なるなど、不動産会社によって提示される金額が違う場合がほとんどです。1社だけでなく複数社に依頼し、査定価格や査定の根拠を比較することが大切です

 

  • 不動産会社の選定・媒介契約

仲介を依頼する不動産会社を決める際は、提示された査定価格だけでなく、「こちらの意図を組んでくれるか」「信頼できるか」など不動産会社の対応力などにも注目しましょう。

依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を結びます。

 

  • 不動産会社の販売活動

媒介契約を結んだ後は、売り出し価格を設定し、不動産情報サイトへの掲載や購入希望者への内覧対応など本格的な売却活動に入ります。

 

  • 売買契約の締結

買主が見つかり、取引価格や引き渡しの時期などが合意できたら、不動産売買契約を締結します。万が一、契約後に解約が必要になってしまった場合には、売主は手付金の倍額を買主へ提供する必要があります。

 

  • 決済・引渡し

売買契約時に決めた日程で「残代金の授受」と「実家の引渡し」を行います。引渡し日までに実家にある荷物等を撤去・処分するなどの準備が必要になります。

早すぎる売却は後悔のもとに

実家の売却を判断する際に、早すぎる決断をしてしまうと後悔する可能性があります。

例えば、精神的なダメージがその1つとしてあげられます。特に、親が亡くなって相続した実家をすぐに売却する場合は、やらなくてはいけないことが多い中で、気持ち的にも不安定になりやすく、売却後の後悔につながりやすいでしょう。

また、実家の売却に反対する家族がいる中で売却に踏み切れば、家族関係の悪化を招く可能性もあります。売却する前に、家族や親族で時間をかけて話し合い、後悔することがないような配慮が必要です。

あとは、知識が不十分な状態での売却は後悔につながりやすいと言えます。不動産の売却には、諸費用や税金などの支払いも多く発生します。知識が不十分なままで売却を進めることで、本来支払う必要がない費用が無駄にかかってしまう可能性があるでしょう。

次章にて、実家売却前に考慮すべき点についてご紹介しますので、ぜひご参照ください。

実家売却前に考慮すべき注意点

家族の意向を尊重する

実家の相続人が複数人いる場合、遺産分割協議や売却などの際に意見が割れてトラブルに発展してしまうことがあります。兄弟など共有名義で実家を相続した場合、売却するためには名義人全員が売主となって契約や決済を行わなくてはいけません。共有者が遠方に住んでいるなどの場合は、売買手続きの委任状取得など司法書士とのやり取りが必要になります。

共有者はもちろんですが、実家は他の家族にとっても大切な場所です。売却前に必ず、共有名義人や家族の意見を聞くなど話し合いの場を設けましょう。

 

特に、実家売却で家族のトラブルに発展しやすいポイントは下記です。

・実家を売却するかどうかで意見が割れた

・売却価格や売却にかかる諸費用、税金について共有していなかった

・実家整理の際に不用品と合わせて家族のものも処分してしまった

・売却利益の分割をどうするかで揉めてしまった

実家を貸家にする方法も

誰も住んでおらず、今後入居する予定もない実家であれば、貸家にすることも選択肢の1つとなります。貸家にすることで、家賃収入を得られたり、人が住むことで家の劣化を防ぐことができるなどのメリットがあります。しかし、貸主都合で賃貸契約を解約することが難しいことや、家賃の入金確認や修繕対応など賃貸管理の手間とコストがかかるといったデメリットもあります。

また、賃貸借契約は「普通賃貸借契約」と「定期借家契約」の2種類あるため、いつまで貸家にするのか、その期間についても事前に決めておく必要があります。10年以上の長期で貸し出す場合は普通賃貸借契約が一般的で、賃貸してから3年や5年後には入居者に退去してもらいたいなどの場合は定期借家契約になります。

いずれにしてもそれぞれのメリットデメリットをふまえた上で判断していくことが重要です。

実家売却時の税金対策

実家の売却時には、所得税や登録免許税、印紙税などの税金がかかりますが、節税対策になる特別控除の特例もいくつか存在します。家の売却となると「売却価格」にばかり重きを置いてしまいがちですが、税金や特例についても理解していないと、本来節税できる金額を損してしまうという可能性も十分考えられます。大切なご実家の売却で損をしないためにも、しっかり把握しておきましょう。

ここでは、実家の売却で利用できる可能性がある特例を3つ下記に記載しております。

それぞれに適用要件がありますので、ご自身のケースはどの特例に該当するのか確認しておきましょう。

 

・空き家に係る譲渡所得の特別控除

・小規模宅地等の特例

・取得費加算の特例

 

別記事「実家の売却にかかる税金は5種類!計算方法や節税に使える特例についても解説」にて詳しくご紹介しておりますので、合わせてご参照ください。

実家売却には心の準備と心構えを

実家を処分する作業は、それなりの費用がかかることはもちろんですが、精神的にも大変な作業です。気持ちが落ち込み、なかなか処分の作業が進められないという方も多いでしょう。そのような場合には、遺品整理の時期を遅らせて少し心が落ち着いた頃にスタートさせるのも一つです。ただでさえ、大切な人を亡くして心が不安定になり、判断力も低下しがちなときです。無理をせず、精神的なストレスをためないように心がけましょう。

また、実家の処分は数日で完了することは難しく、費用はもちろん大変な労力がかかるものです。とは言え、管理せず放置することは空き家問題につながったり、固定資産税などの出費も伴います。大切な実家を納得のいく形で処分するために、しっかり計画を立てて取り組むことが必要です。

実家売却後の後悔を防ぐには

適切な売却価格の設定

実家の売却において価格設定は、特に重要なポイントとなります。不動産会社にアドバイスをもらいながら、相場に沿った適正価格で設定することが成功への近道です。購入希望者が現れると値下げ交渉になる場合も多いため、スタート時は適正価格より少し高めに設定しておくのも良いでしょう。

ただし、家というのは所有しているだけで固定資産税などのコストがかかることはもちろん、築年数が経過すると価値が落ちるなど、早期の売却を目指すことが鉄則です。

「大切な実家だからできるだけ高く売りたい」と思うのは当然ですが、売り出し価格が高すぎれば売れ残り、売却が長期化する懸念がありますし、安すぎれば損をしてしまいます。

買い手がつかず販売期間が長期化したら、結局値下げすることになりかねません。適切な売却価格にするためには、査定額をもとに不動産会社と相談しながら設定しましょう。

実家を売却や賃貸以外で活用する

実家を売却や賃貸以外で、活用する方法もいくつかあります。ここでは3つの例をご紹介いたします。

 

・相続した本人が住む

最近では実家を受け継ぎ、リノベーションするなどして住む方も増えています。現在の生活圏から遠く離れてしまう場合は難しいかもしれませんが、生活圏内にあるような場合には自分が住むことが一番有効な活用法と言えるでしょう。遠方にあって難しい場合は、別荘やセカンドハウスとしての利用するのも手です。

 

・解体して更地にする

家の解体費用はかかりますが、建物がなくなる分、管理の手間や老朽化、火災リスクが回避できます。さらに、土地に活用できるような要素があれば、駐車場経営や建て貸しなどで収益を上げることができるかもしれません。

ただし、家の解体により住宅用地特例の適用がなくなるため、固定資産税が高くなりますので把握しておく必要があります。

 

・農地化する

こちらも家を解体して農地にするという活用法です。農地に変えるメリットとして最も大きいものは、固定資産税が軽減される可能性があるという点です。さらに、農地の広さや農作物によって違いは出ますが、定期的に収穫が得られるようになれば、販売して収益を得られる可能性もあります。維持管理は必要になりますが、有意義な活用法の1つといえるでしょう。

後悔しないための効果的なポイント

実家の売却で後悔しないための対策として、1番効果的なのは専門家に相談しながら進めるということです。これまで解説していたように、一言で実家の売却と言っても、各状況に応じて手順や注意点が異なることがお分かりいただけたかと思います。

特に大切な実家だから後悔のないようにというのはもちろんですが、不動産取引自体が金額も大きい場合が多く、専門的な知識を多く必要とします。実家をスムーズに、かつ損やトラブルなく売るためには信頼できる不動産会社に仲介を依頼するのが一番の近道です。弊社「S plus home(エスプラスホーム)」では、札幌や札幌近郊の不動産売却の仲介や買取を行っています。実家の売却についてのご相談や査定についても無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

代表取締役浜谷 卓

一つ一つのお取引を大切にし、必ずご満足のいくサービスをご提案致します。

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