不動産売却のコツ

2023.11.02

土地の査定前に必ず知っておくべき!査定ポイントや注意点について

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土地の売却や購入を検討している場合、的確な土地の査定を受けることは、適切な価格設定や交渉などに役立ちます。

この記事では、土地の査定についての方法や手順、注意点等について詳しくまとめています。査定をご検討中の方は、ぜひ査定前にご確認いただき、損のない不動産取引にお役立てください。

土地の査定とは?

土地の査定は、土地の価値を評価するためのプロセスです。具体的には、土地の場所や面積、形状、地理的条件、周辺の施設、交通アクセスなどの様々な要素を考慮して、土地の相対的な価値を決定します。

査定結果は、土地の売却価格や賃料、相続、資産評価などに反映されたり、多くの目的に使われます。

土地の査定方法

土地の査定方法には、様々な手法や評価基準があり、土地の特性や目的によって使い分けられています。代表的な手法を3つ、メリットデメリットを踏まえながらご紹介します。

比較法

比較法は査定の手法として一般的なものの一つです。この手法では、査定する土地と同じエリアで売却された類似の土地の価格を比較し、土地の価値を推定します。

比較法のメリットは、市場価格に近い価値を導き出せる点ですが、同じ条件の土地が限られている場合や土地の特徴が他の土地と大きく異なる場合には正確な査定が難しいというデメリットもあります。

 

収益還元法

収益還元法は、土地の将来的な収益を評価して査定を行います。土地に建物がある場合、その建物から得られる収益を考慮して査定額を算出します。この手法のメリットは、土地の将来的な価値を考慮できることですが、将来の予測に基づいているため予測が外れる可能性もあります。

 

直接比較法

直接比較法は、土地の価値を同じエリア内の同じ条件の土地と比較して査定する手法です。土地の特徴や条件が類似する土地の売却価格を参考にして査定を行います。直接比較法のメリットは、同じ条件の土地が比較的多い場合に正確な査定が可能であることですが、特徴や条件が異なる土地が多い場合には、査定の精度が低下する可能性があります。

自分で土地の価格を調べる方法

では、自分で土地の価格を調べる際にはどのような方法があるのでしょうか?

自身で調べる方法とそれぞれのメリットデメリットについて解説します。

インターネットの不動産情報サイトを利用する

最も手軽な方法の一つは、不動産情報サイトを使って調べることです。

調べたい土地のエリアや面積など、条件を入力することで近隣の似たような土地価格を知ることができます。また、過去の取引価格や周辺情報などの情報も得られるので参考になるでしょう。リアルタイムの情報を手軽に調べられるのがメリットですが、公開されている情報に限定されるため、正確な価格を把握することが難しい場合もあります。

 

不動産鑑定士に依頼する

不動産鑑定士は、専門的な知識と技術を持っており、土地の価格を正確に評価することができます。この方法のメリットは、専門家による評価なので比較的正確な価格を知ることができる点です。しかし、鑑定士に依頼ために一定の費用がかかることがデメリットとなります。

 

不動産会社に依頼する

土地の売買を考える際、価格を調べるために一番スムーズなのは不動産会社に相談することです。特に地元の不動産会社は、地域の不動産市場に精通しており、土地の相場や取引価格についての情報を持っています。また、土地の売買に関する手続きや情報にも詳しいため、安心して相談することができるでしょう。ただし、デメリットとしては、不動産会社によって価格の見積りが異なる場合があるため、複数の業者に相談する必要があるかもしれません。

土地の査定の重要性

土地の査定は、不動産取引や資産評価等においてとても重要な役割を果たします。適切な価格で土地の取引や評価をするために、信頼できる専門家の助けを借りながら的確な査定結果を得ることが重要です。

土地の査定を受ける前に知っておくべきこと

土地の査定を受ける前に、必要な情報や資料を整理しておくと査定をスムーズに進められます。ここでは、必要になる情報や書類、不動産会社へ査定を依頼する際のポイントについて説明します。

査定に必要な土地の情報と書類

査定に必要な土地の情報は、大きく「所有者情報」と「詳細情報」に分けられます。「所有者情報」は、土地の所有者の氏名、住所、所有権の種類などです。土地の登記簿謄本や固定資産税の評価額などの公的資料も準備しておくと良いでしょう。

「詳細情報」というのは、土地の面積や形状、地理的条件、周辺の環境などです。土地に関連する権利や境界の情報、制約事項なども明示しておきます。関連する公的書類は、地方自治体や関係機関から入手することができますので、事前に確認しておくのがおすすめです。

 

査定依頼のポイント

土地の査定を受ける際、不動産会社とのやり取りをスムーズに進めるためには、下記2つのポイントに注意しましょう。

提供する土地情報の準備

査定を受ける前に、前章で解説したような土地情報を準備しておきます。土地の所在地や面積、現在の利用状況などが特に必要になります。また、土地に関連する書類や証明書のコピーも準備しておくと良いでしょう。これらの情報を不動産会社に提供することで、査定の精度を高めることができます。

 

複数の不動産会社に査定を依頼

1社の不動産会社だけに依頼するのではなく、複数の会社から査定を受けることをおすすめします。異なる不動産会社の査定結果を比較することで、より適切な価格を把握することができます。また、査定の際には不動産会社の信頼性や実績、対応も考慮しましょう。

土地の査定を依頼する流れ

では次に、土地の査定がどのような流れで行われるのか、3つのステップに分けてご紹介します。抑えたいポイントも踏まえながらを具体的に説明していきますので、ぜひ参考にしてください

査定を申し込む

まずはインターネット等を利用して、簡易査定を受けてみるのがおすすめです。

一般的に、土地の正確な評価を行うためには専門家による査定が必要ですが、簡易査定はその手続きを簡略化したもので、一般の人でも気軽に行うことができます。

また、簡易査定は土地の基本的な詳細情報(所在地・面積・形状、用途など)をもとに算出され、査定としての精度は低くなりますが、短時間で査定結果を得られるので、複数の会社との比較もしやすいです。

ただし、査定結果は長期間有効ではありませんので、定期的な査定が必要になることや、あくまで大まかな目安になりますので覚えておいてください。

 

訪問査定を受ける

訪問査定は、実際の土地に不動産会社の担当者が訪問し、より詳細な査定額を算出する方法です。下記のようなポイントで、現地でしか調査できない内容を査定結果に反映します。訪問査定の所要時間はおおよそ1時間程度で、立ち会いが不要な場合もあります。

 

土地の位置や面積の確認

土地の正確な位置や面積を確認します。これは、地図や測量データ等をもとに行われます。

 

周辺環境の調査

周辺の道路状況、公共施設、商業施設、交通アクセスなどを調査し、土地の利便性や魅力度を評価します。

 

土地の利用可能性の確認

土地の法的制約や都市計画などを調査し、土地の利用可能性を評価します。

 

土地の状態の確認

土地の現状を確認するため、高低差や近隣との境界、越境の有無、草木の生い茂り等をチェックします。

 

周辺の売買事例の調査

同じ地域や近隣の土地の売買事例を調査し、土地の相場や需要を把握します。

 

結果を受け取る

査定結果の受け取り方法は、不動産会社により異なりますが、不動産会社から直接受け取ったり、郵送やメール等で受け取る方法などがあります。

一般的な土地の場合、結果の通知は訪問査定が完了してから数日〜1週間程度が目安です。

査定結果を受け取ったら、内容を詳しく確認しましょう。

単純に一番希望に近い査定額を出してくれた不動産会社を選ぶのではなく、査定額に明確な根拠があることや、担当者の信頼性や対応を考慮し、媒介契約をする不動産会社を選定することが重要です。

土地の査定が高くなるポイント

土地の査定額が高くなりやすい基本的なポイントを3つご紹介します。

住宅用地や商業用地、工業用地など、土地の利用目的によっても査定額は異なりますので、周辺の需要や市場動向を把握し、適切な用途を見極めることが必要です。

 

立地条件

土地の査定額に大きな影響を与える要素の一つは、立地条件です。交通の便や周辺環境などが良いほど、査定額は高くなります。例えば、駅やバス停からのアクセスが良い場所や、人気の商業施設や公園があるなどの利便性が高い場所です。

立地条件については、条件があまり良くない場合に自力で改善することが難しいものですが、一般の人は気付きにくい所有者ならではの視点で、交通の便や周辺環境等で需要が高そうなものがないか見直してみましょう。

 

土地の形状

土地の形状と面積なども、査定額に影響を与える要素です。

一般的に、整形地や角地などの形状が整っている土地は査定額が高くなります。また、土地の面積についても、広い土地ほど査定額が高くなる傾向があります。土地の形状や面積についても改善は難しい場合が多いですが、できるだけ整形や区画整理を行うなど、面積を広く見せる工夫をすることで査定額を上げることができます。

 

土地前面の道路・土地の間口と奥行き

土地の前面道路の状況も査定に影響します。道路幅が広かったり、歩道がある道路だと評価が高くなりますが、幅が4mなど狭い場合には、土地の容積率が下がってしまうことから評価が下がりやすいです。

また、土地の道路に面している間口が広いものや奥行きとのバランスが良いと建物の配置がしやすく、日当たりもよくなることが多いといった点で評価が上がります。逆に狭かったり、奥行きが長すぎるなどの土地は建物の配置が難しく価格が下がる傾向になります。

査定価格をできるだけ高くするためにできるポイントと注意点

立地条件や土地の形状等は、なかなか自分で改善が難しいものです。

そのため、ここでは査定が高くなるポイントを抑えた上で、自身で査定額アップのためにできることをご紹介します。また、陥りがちな注意点についてもまとめましたので、ぜひ査定前にご一読ください。

 

査定価格をできるだけ高くするためのポイント

査定額のために、自身で改善できる点としてあげられるのは、「不動産会社の選定」についてです。

査定の基準は不動産会社によっても異なるため、査定金額にも差が出ます。複数社に査定依頼した方が良いことは前述でお伝えしましたが、不動産会社にも、その会社によってそれぞれ得意不得意が存在し、査定価格の差となることがあるからです。

例えば、査定を依頼する土地が住宅用地だとしたら、事業用不動産を主に取り扱っている不動産会社に依頼してもノウハウやアプローチできる顧客が少なく、売却が希望通りに進まなかったり、安く売却しようとして査定額も低くなるなどの可能性もあります。

査定に出す土地の用途に合わせて、売買実績の豊富な不動産会社や査定額の根拠をしっかり提示してくれる不動産会社を選ぶと良いでしょう。

 

土地の査定依頼についての注意点

不動産会社を査定額で比較する際の注意点として、査定額が高いという理由だけで選定するのはおすすめしません。査定時には高い金額を提示して、媒介契約後に売れないのを理由として、すぐに価格を下げる提案を行う不動産会社もいます。

また、土地の売却を前提とした査定の場合、査定額と売り出し価格は異なるケースがあります。査定額は、不動産会社が販売を開始してから3ヶ月以内に売れると推測した金額であり、売りに出す時期や需要によって、その価格で売れるかどうかが変わります。

売り出し価格とは、土地を売りに出すスタートの価格設定です。不動産会社の担当者と相談して決定しますが、購入希望者からの値引き交渉も前提とした価格設定にすることをおすすめします。

納得のいく査定結果と取引のために

土地の査定についての方法や手順、注意点等について詳しく解説してきました。記載してきた通り、査定額を算出する方法やポイントは多岐にわたります。同時に、依頼する不動産会社によっても査定方法や査定額は異なり、選択を間違えると大きな損につながるリスクを秘めています。

査定を依頼したからといって必ず売却しないといけないというわけではありません。

今回の記事の内容をふまえ、納得のいく査定結果と不動産取引につなげていただければ幸いです。

 

弊社「S plus home(エスプラスホーム)」では、札幌や札幌近郊の不動産売却の仲介や買取を行っています。土地についての査定やご相談についても承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

代表取締役浜谷 卓

一つ一つのお取引を大切にし、必ずご満足のいくサービスをご提案致します。

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