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2024.01.10

アパートの売却価格は利回りが大きく影響!利回り向上のためのポイントもご紹介

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利回りは、アパートを経営する上で非常に重要な数字であることはもちろん、アパートの売却においても、査定額や売却価格に大きく影響する要素の1つです。

 

本記事では、アパート経営における利回りの役割と重要性を紹介し、その売却に利回りがどう影響するのか、その関係性についても解説していきます。

 

利回りについての理解を深め、より高い価格でのアパート売却を成功させましょう!

アパート経営における利回りとは

 

アパート経営における利回りの基本的な意味

利回りとは、投資や資産の収益性を示す指標の1つです。投資金額に対する収益割合のことを指し、利回りが高ければ高いほど、その投資や資産は利益をもたらす可能性が高いと考えられます。

アパート経営における利回りとは、投資したアパートの収益性を示す指標です。利回りは、アパートの全ての部屋の年間家賃収入を、アパートの購入価格や投資額で割った割合で計算され、利回りが高いほどアパート経営の収益性が高いと言えます。

ただし、利回りはあくまで参考値であり、実際の収益性は様々な要素によって変化します。アパートの維持費や修繕費、空室率、地域の需要と供給なども収益性に影響を与えるので、アパート経営を検討する際には、利回りだけでなく、これらの要素を総合的に考慮することが重要です。

 

アパート経営における利回りの役割

アパート経営における利回りは、その物件の投資収益性を示す重要な指標の1つであり、基本的に利回りが高い物件の方が儲かると考えられます。しかし、利回りは「満室」が前提の計算となっている場合がほとんどです。

空室が増えて空室率が上がれば、家賃の値下げを検討せざるを得なくなるなど、年間の家賃収入が減少する可能性もあります。そのため、想定される利回りが本当に実現可能なものなのか見極める必要があります。

また、利回りが高いと言っても、そのアパート自体の価格が安く、不動産としての価値が低い可能性も考えられます。

例えば、建物の建て替えができない再建築不可物件や土地の権利を所有できない借地物件などがあげられます。このような場合、不動産としての価値は低いですが、利回りの良いお得な物件と捉えることもできます。

このように利回りが高いということは、必ずしも利益を出せるアパートとは限らないので頭にいれておきましょう。

 

利回りの相場

 

地域ごとの利回り相場

主要な地域ごとの賃貸住宅一棟の期待利回りについてご紹介します。

現在は低い水準を更新しており、多くの都市で利回りの低下がみられています。

 

地域 ワンルーム ファミリー向け
東京(城南地区) 3.8% 3.8%
札幌 5.0% 5.0%
仙台 5.0% 5.0%
さいたま 4.6% 4.6%
千葉 4.7% 4.8%
横浜 4.4% 4.4%
名古屋 4.5% 4.6%
京都 4.7% 4.8%
大阪 4.4% 4.4%
神戸 4.8% 4.9%
広島 5.2% 5.2%
福岡 4.6% 4.6%

※ワンルーム:築年数5年未満・平均専用面積25〜30㎡・最寄駅徒歩10分以内・総戸数50戸程度

※ファミリー向け:築年数5年未満平均・専用面積50〜80㎡・最寄駅徒歩10分以内・総戸数50戸程度

※一般財団法人日本不動産研究所 第49回不動産投資家調査(2023年10月現在) 参照

 

首都圏と地方の相場

上記の表から、東京首都圏よりも他地域の方が利回りが高いことが分かると思います。利回りを決定する要素には、アパートの建築費や取得費等が含まれますので、アパートの取得にかかった費用が高ければ高いほど利回りが下がります。また、首都圏に比べ人口減少が懸念される地域では、利回りを高くして早く利益を回収することが求められるため、このように地域ごとで利回りの差が出ます。

 

利回りの種類と計算方法

 

表面利回り

表面利回りとは、アパートの物件価格に対してどのくらいの家賃収入が得られるのか表面的な収益性を示す数値で、グロス利回りとも呼ばれます。アパートの全ての部屋の年間家賃収入を、アパートの購入価格や投資額で割って算出します。

 

表面利回りの計算式

表面利回り(%)=(年間の家賃収入 ÷ アパート価格)×100

 

例えば、あるアパートの年間家賃収入が100万円、アパート価格が1,000万円だった場合、表面利回りは10%となります。

 

表面利回りの特徴

表面利回りは、算出しやすく、その物件にどのくらいの収益性があるかをざっくりと把握できるがメリットです。
デメリットとしては、管理費や修繕費、固定資産税等のコストを全く考慮しないため、経営上の実態が把握しにくく、リアルな利回りよりは高い数値である点がデメリットとなります。

 

表面利回りの使用シーン

当然利回りが高い方が魅力的に見えますので、チラシや不動産サイト等の広告表記には、表面利回りが使われることがほとんどです。

また、表面利回りは良くても実質利回りが悪いといったケースも少なくないので、表面利回りのみで判断しないことが大切です。

 

実質利回り

実質利回りとは、年間の家賃収入から年間諸経費を差し引き、アパートの価格に購入時の諸経費などを足した数字で割って算出します。

 

年間諸経費とは、管理費や修繕費、固定資産税などの各種税金、保険料、共用部分の水道光熱費などで、購入時の諸経費とは、仲介手数料や不動産取得税、登記時の印紙代、司法書士への報酬などが該当します。

 

実質利回りの計算式

実質利回り(%)=(年間の家賃収入-諸経費)÷(アパート価格+購入時の諸経費)×100

 

例えば、アパートの年間家賃収入が100万円、諸経費が20万円、アパート価格が1,000万円、購入時の諸経費が50万円だった場合、実質利回りは以下の通りです。

(100万円-20万円)÷(1,000万円+50万円)=実質利回り7.6%

 

先ほどあげた表面利回りの計算例と比較していただくと違いがよく分かります。

 

実質利回りの特徴

実質利回りは年間の家賃収入から、ローン返済額や管理費、修繕費、税金、保険料などの必要経費をすべて差し引いて算出するため、信頼性が高く現実的な数値になるのが特徴です。

ただし、空室による家賃収入の減少やリフォーム費用、修繕費など将来必要になる費用をすべて盛り込む必要があるため、あくまで想定される目安として考えておくことが重要です。

 

実質利回りの使用シーン

不動産投資では、表面利回りよりも実質利回りが重視されます。不動産を購入、経営する際には必ず諸経費がかかるため、表面利回りだけで不動産を購入すると、実際収益との差異が生じます。実質利回りを算出し、判断の目安にすることが肝心です。

 

アパートの売却価格と利回りの関係性

 

売却価格の算出基準としての利回り

アパートの売却価格は、利回りの影響を大きく受けます。まず、利回りは投資の収益性を示す、投資家にとって重要な指標の1つであるため、より高い利回りは、より魅力的な投資であると見なされる傾向があるからです。

アパートの売却価格を算出するには、地域ごとの想定利回りを用いて計算するのが一般的です。例えば、年間の家賃収入が300万円、想定利回りが10%のアパートなら、計算式は以下の通りです。

 

年間の家賃収入300万円÷利回り10%=アパート売却価格3,000万円

 

もちろん、アパートの売却価格は利回りだけで決まることはありません。次の章で詳しく解説しています。

 

利回り向上のためのポイント

利回りを向上させるためのポイントはいくつか存在します。アパートの条件により様々ですが、ここでは代表的な例をご紹介します。

 

・管理費など支出を見直す

アパートに関わる管理費を見直すことで、支出を減らし利回りを挙げられる可能性があります。保険料の見直しをするのもいいでしょう。

 

・入居者を募集して空室率を減らす

なかなか空室が減らない場合には、ホームステージングなどで部屋の印象をよくするなど広告費を少し増やしてみるのも方法の1つです。

 

・駐車場や駐輪場を別で貸し出す

駅近などの立地であれば、駐車場や駐輪場を別で貸し出すことを検討してみると良いでしょう。家賃以外でも収益を得ることで利回りが上がります。

 

・人気の設備を追加する

近年需要が増えている宅配ボックスなど、できるだけ低コストで導入できる設備から検討してみましょう。入居の魅力につながれば空室率ダウンで利回りアップがのぞめます。

 

利回り以外のアパート売却価格の決定要因

アパート売却価格は、すべて利回りで決まるという訳ではありません。先に解説してきた通り、利回りが高ければ必ず収益をあげられる良い物件という訳ではないので、その他の要因も考慮して決定する必要があります。

 

売却価格を決める利回り以外の要因としては、アパートの立地条件や築年数、構造などがあります。

 

アパートの資産価値は、だいたいのところが土地の価値で決まります。建物は時間が経てば古くなり、価値が減っていきますが、土地の価値は基本的に減りません。

つまり、交通の便がよいなどの人気エリアにあるようなアパートは土地価格が下がりづらく、アパートの売却価格も下がりにくいということです。

また、構造についても木造ではなく、鉄筋コンクリート造だと売却価格は下がりにくくなります。

 

より高い価格で売却を成功させるために

アパート経営における利回りの役割や種類、計算方法についてと、それが売却価格にどのように関係するのかを解説してきました。述べてきた通り、利回りは売却価格に影響する大きな要因の1つです。

アパートの売却を検討する際は、この記事を参考に利回りを見直し、改善できるポイントがあれば対策して、より高い価格での売却を成功させましょう。

 

弊社「S plus home(エスプラスホーム)」では、札幌や札幌近郊の不動産売却の仲介や買取を行っています。アパートの売買についてもご相談や査定についても無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

この記事を書いた人

代表取締役浜谷 卓

一つ一つのお取引を大切にし、必ずご満足のいくサービスをご提案致します。

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