こんにちは、札幌の不動産会社「S plus home」の浜谷です。
一般的に「田舎の家は売れない、売れにくい」とされていますが、売れない理由を明確にして、売るための適切な対策をとることで、売却が成功した例が少なくないのも事実です。
また、近年ではコロナ禍によるリモートワークの浸透や、地方移住に興味を持つ若者の増加などで、田舎の空き家を有効活用するサービスなども普及し、田舎に住むことへの注目度も高いです。
今回は、田舎の家が売れにくい理由や売るためにできる対策、どうしても売れない時の手段について、分かりやすく解説していきます。
田舎の家は売れないからとすぐに諦めず、まずはこの記事を参考にしてみてください。
田舎の家が売れない理由を把握しよう
売りに出している家が売れないとき、その理由は必ずどこかにあります。
売れない原因を明確にすることで、売れるようにするための改善策が見出せる場合もありますので、まずは何が原因で売れないのかしっかり把握することが大切です。
売れない理由としてよくある項目5つについて、1つずつ詳しく解説していきますので、当てはまる理由がないかチェックしましょう。
田舎の家が売れない4つの理由
①立地の需要が低い
②築年数の古い家が多い
③仲介してくれる不動産会社が少ない
④維持費や管理手間がかかる
①立地の需要が低い
田舎では、代々親から家を相続して暮らしている人が多いため、「新たに住宅を購入したい」「新しく家を建てて移り住みたい」などの需要が低いです。
リノベーションなどを行い、家のグレードが明らかに高いなど、買い手にとってよほど大きなメリットがない限り、売却は難しいのが一般的です。
このことから、賃貸としての需要も低く、不動産会社からも扱いたくないと敬遠されがちになってしまうのです。
②築年数の古い家が多い
田舎の家は、親族から相続しているなどほとんどが築年数の古い家です。
特に築40年を超える家も多いので、1981年以降の新耐震基準を満たしていないこともよくあります。
そのため、外観や設備が明らかに老朽化していたり、安全性にも問題があるため、購入して住みたいと思う人がいないのは当然といえます。
たとえ無料で相続したり、とても安く購入できたとしても、耐震工事やリフォームなど多額の維持費がかかってしまうということも大きなデメリットの一つです。
③仲介してくれる不動産会社が少ない
田舎のような地方だと、売却を仲介してくれる不動産会社の数自体も少ないことが売れない理由の一つになります。
また家を売却する際、不動産会社への報酬である仲介手数料は、売却する不動産の価格に応じて決まるため、価格が安い物件については積極的に取り扱わない傾向にあるのです。
さらに、売却したい家が不動産会社の事務所から遠いと、移動に時間や経費が掛かるなどもデメリットになります。
④維持費や管理手間がかかる
田舎の家は、無料で相続したり、安価で購入できたとしても、多額の維持費がかかってしまう場合がほとんどです。
家の劣化を防ぐためには、定期的な清掃やメンテナンスが欠かせないことはもちろん、固定資産税などのコストも発生します。
家自体はもちろん、敷地の雑草駆除なども手入れや管理していくには相当な労力や手間がかかるのです。
売るために見直すべき5つのポイント
田舎の家の売却は長期戦となることが多いですが、売りに出している間も固定資産税などのコストが発生します。
不動産会社に任せきりになるのではなく、売却のために出来ることを都度行っていくことが大切です。
ここでは、売却につなげる見直しポイントを5つ詳しく解説していきますので、出来ることがあれば実施・検討してみてください。
- 売却価格を安くする
- リフォームを検討する
- 田舎の家が得意な不動産会社へ依頼する
- 家を解体して更地にする
- 不動産会社へ買取を依頼する
売却価格を安くする
価格は、売却につながる基本的な要素です。少しでも高く売りたいという気持ちは当然ですが、売りにくい不動産の場合に欲を出すのは禁物です。
たとえ無料でも処分できればラッキーだと思えるくらいの気持ちでいることが大切です。
前章でも解説した通り、田舎の家の売却には困難が付き物です。
特に築年数の古い家は、所有しているだけで維持費やリスクもありますので、タダ同然でも引き取りたいという人が現れたら、そのチャンスを逃さないようにしましょう。
リフォームを検討する
家自体の築年数は変えられませんが、見た目をきれいに整えることはできます。
ハウスクリーニングを入れて、部屋や水回りの掃除を行ったり、壊れたり傷んだりしている箇所の補修工事やリフォームをするなど検討してみましょう。
建物はもちろん、敷地も見た目に大きく影響するポイントなので、雑草の除去や不用品の処分なども忘れてはいけません。
しかし、大規模なリフォームなどで価格が高くなるのはあまり良いとはいえません。
買い手は、自分で好きなようにリフォームしたいと考えている場合も多いので、リフォームして価格が高くなるよりも、リフォームせずに安い価格の方が売れやすいという傾向もありますので注意が必要です。
田舎の家が得意な不動産会社へ依頼する
不動産会社にも、それぞれ得意な物件や得意なエリアなどがあります。
田舎の家の売却には、築古物件の目利きができることはもちろん、物件を売るためのノウハウを多く持っているか、地域周辺の市場や相場等に詳しいか、そのエリアでの販売実績があるかなどに注目し、信頼できる不動産会社を探しましょう。
家を解体して更地にする
家を解体して更地に変更し、土地だけで販売する方が売れやすくなる場合があります。
更地にすることで自由に土地を使える状態になるので、買い手側にとっても活用方法が広がる可能性があるからです。特に築年数の古い家の場合はなおさらです。
しかし、家を解体する場合は、解体費が掛かったり、固定資産税が高くなったりというデメリットもありますので、その点を考慮した上で判断しましょう。
不動産会社へ買取を依頼する
買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。
買い手を探す必要がないので、価格の折り合いが付けばすぐに不動産会社へ売却でき、お金を得ることができます。
しかし需要の少ない田舎の家だと、買取も断られるケースがほとんどです。それでも積極的に買取を行っている不動産会社も存在しますので、そのような会社が見つかればすぐに買取を依頼しましょう。
どうしても売れない場合の最終手段
これまで解説してきた方法でも売却が難しい場合でも、田舎の家を手放す方法はあります。使わない家を所有したままにしておいてもコストやリスクばかりが増えていきますので、下記3つの方法も検討してみてください。
【売れない場合の最終手段3つ】
- 隣人へ贈与する
- 自治体、法人へ寄付する
- 空き家バンクに登録する
- 空き家のサブスクに登録する
隣人へ贈与する
需要の少ない家を無償だからといって受け取ってくれる人は少ないですが、近隣住民であれば利用価値を見出せる可能性があり、受け取ってもらえるかもしれません。
この場合、無償で贈与する場合でも贈与税や、名義を変更する際の所有権移転登記に費用が掛かることは覚えておいてください。
自治体、法人へ寄付する
贈与も難しい場合は、地方自治体や公益法人で寄付を受け入れてくれるところがないか確認しましょう。
自治体のホームページを確認したり、役所へ相談に行き、寄付先を探すことができます。自治体や公益法人で、有効な活用ができると判断されれば寄付が可能になります。
空き家バンクに登録する
空き家を活用したい人と管理者を探している人を結びつけるマッチングサービス空き家バンクに登録するという方法もあります。
空き家を売りたい人と買いたい人をマッチングさせる空き家バンクもあります。
自治体が運営している空き家バンクや、アットホームやライフルホームズなどの不動産情報サイトで運営しているものがあり、それぞれ自宅から全国の空き家情報を調べることができます。
空き家のサブスクリプションに登録する
近年では、動画視聴やレンタカーなど多様な定額課金サービスが普及していますが、全国各地にある空き家を自分の住まいとして利用できる「住居のサブスク」も人気を集めています。
サブスク事業者は、購入または譲り受けた空き家をリノベーションし、家具家電やWifiなど住みやすい環境を整えて、利用者に提供。
利用者は、月額などの定額料金を支払うと登録されている一軒家に住むことができ、自由にその家を利用することができるサービスです。
コロナ禍によるリモートワークの浸透や、地方移住に興味を持つ若者の増加などで注目されているサービスなので、一度検討してみるのも良いでしょう。
弊社「S plus home(エスプラスホーム)」でも、家の売却についてご相談や査定を承っておりますのでお気軽にご相談ください。