空き家のこと

2024.02.27

空き家の相談窓口をご紹介!選び方やサービスの違いについても

facebook

twitter

line

近年、増え続けている空き家は社会問題になっています。
空き家を相続する人も増えており、「どう対処すれば良いか」「誰に相談したら良いのか」など、お困りの方も多いのではないでしょうか。

空き家は放置したままにすると、建物倒壊の危険性や近隣住民への被害、さらには放火などの犯罪誘発なども引き起こす可能性があります。
空き家を所有している方、相続する予定がある方は、そのようなリスクをしっかり把握し、早めに専門窓口等で相談するなど、早急に対策していくことが重要です。

今回のコラムでは、空き家の相談窓口の選び方や注意点、地域による相談サービスの違いなどについて詳しく解説していますので、ぜひ参考になさってください。

空き家の問題とは

空き家問題の現状

日本では「空き家問題」が深刻化しています。
少子高齢化に伴う人口減少により、空き家を取得する理由の半数以上が相続です。
今のところ利用する予定がないことや、売りたくても売る条件が見合わないことなどで空き家を放置するケースが増えています。
総務省統計局の平成30年(2018年)住宅・土地統計調査によると全国で空き家の総数は848万9千戸あり、過去最多となっています。また、空き家数の推移はこれまで一貫して増加が続いており、空き家はこの25年間で約1.9倍(448万件→848万件)も増加しています。

空き家問題が生む悪影響

空き家は、きちんとした管理がされていないと劣化が早く進んでしまいます。空き家の老朽化が進むことで、外壁の脱落や屋根材の飛散、さらには倒壊の危険性が高まります。こうした状況は、人の命にも関わるような最悪の事態を招いてしまう可能性がありますので、早急な対策が必要です。
また、雑草が生い茂ることで害虫が発生したり、野生動物が住みつくことによる悪臭や騒音の懸念など近隣住民への被害にもつながります。
さらに、雑草が生い茂ることで家が覆われると、ゴミの不法投棄や不審者の侵入にもなかなか気付くことができません。こういった状況は、生活環境保全に対しても悪影響なことはもちろん、空き家は人目につきにくいことや燃えやすい枯れ木やゴミなどが散乱していることから、放火などの犯罪を誘発する可能性が高くなります。

空き家相談の必要性

適切な空き家管理の重要性

前章でご紹介したような建物倒壊の危険性や近隣住民への被害、犯罪誘発等が実際に起こり、人にケガをさせてしまったり、近隣の家へ被害を与えてしまった場合には、空き家の所有者に対して損害賠償が請求される可能性が高いです。このようなリスクを回避するためには、所有する空き家を「放置」せず、しっかりと管理していく必要があります。空き家を所有している以上、管理責任からは逃れられません。
空き家の管理には労力やコストがかかるため、所有していること自体をネガティブに考えてしまいがちですが、空き家を適切に管理したり、うまく活用方法を見つけることができれば、環境保全はもちろん、地域貢献や地域の活性化にもつなげることが出来るでしょう。

空き家相談をする理由

空き家は、相続や成年後見などの問題や建物の解体や売却、管理委託など様々な問題を抱えていることが多いです。そのため、空き家に関するお悩みや相談事は、専門知識やノウハウが必要とされるシーンも多く、問題解決のためには専門家のサポートが欠かせません。
各自治体にも相談窓口が設けられていますが、空き家の問題に合わせて相談先を選ぶとスムーズです。相続空き家の相談なら司法書士や行政書士、空き家の解体なら解体業社、売却を検討しているなら不動産会社に相談することができます。

空き家相談をするメリット

法律的なサポート

空き家の相談を専門家に依頼することで、法律に則ったサポートやアドバイスが受けられるのはメリットの1つです。相続や所有権、売却、賃貸、税金などは特に専門的な知識が多く必要になり、ご自身で調べてもよく分からないということになりかねません。
また、空き家の活用や売却では利用できる助成金制度も存在します。専門家に相談することで助成金制度についても適切なアドバイスを得られるでしょう。

空き家活用のアイデア

空き家は様々な方法で有効活用できる可能性があります。例えば近年では、コロナ禍によるリモートワークの浸透や、地方移住に興味を持つ若者の増加など「住居のサブスク」も人気を集めていたり、空き家を売りたい・貸したい人と買いたい・借りたい人をマッチングさせる「空き家バンク」などもあります。
ここでは空き家活用のアイデアとして4例ご紹介いたします。

① 空き家のサブスク
サブスク事業者は、購入または譲り受けた空き家をリノベーションし、家具家電やWi-fi設置など住みやすい環境を整えて利用者に提供しています。利用者は、月額などの定額料金を支払うことで登録されている一軒家に住むことができ、自由にその家を利用することができるというサービスです。サブスク住居の運営会社がありますので、気になる方は相談してみるといいでしょう。
また、空き家がそこまで傷んでいない状態の場合であれば賃貸として活用できる可能性もあります。家賃収入が入りますし、人が住むことで目が行き届き、建物の劣化や老朽化の進行も遅くなるメリットがあります。築年数の古い家には借り手がつかないと思いがちですが、あえて築年数の古い家を選んでスローライフを送りたいと考える人も近年増えていますので、先入観で決めつけず不動産会社に相談してみるのをおすすめします。

② 空き家バンク
空き家バンクとは、空き家を売りたい・貸したい人と買いたい・借りたい人をつなぐマッチングサービスで、誰でも無料で空き家を登録できます。
自治体が運営している空き家バンクや、アットホームやライフルホームズなどの不動産情報サイトで運営しているものがあり、それぞれ自宅から全国の空き家情報を調べることができます。

③ 自治体、法人へ寄付
地方自治体や公益法人で、寄付を受け入れてくれるところがないか確認することができます。自治体のホームページを確認したり、役所へ相談に行くことで寄付先を探すことができ、有効な活用ができると判断されれば寄付が可能になります。

④ 隣人へ贈与
需要の少ない家を無償だからといって受け取ってくれる人は少ないですが、近隣住民であれば利用価値を見出せる可能性があり、受け取ってもらえるかもしれません。この場合、無償で贈与する場合でも贈与税や、名義を変更する際の所有権移転登記に費用が掛かることは覚えておいてください。

空き家相談をするときの注意点

相談窓口の選び方

相談窓口は、できる限り相談する内容に合わせた窓口を選びましょう。相続や成年後見などの問題がある空き家なら司法書士や行政書士、空き家の解体のことなら解体業社、売却を検討しているなら不動産会社に相談するのがベストです。
ただ、空き家が都心部から離れた場所にあるなどの条件によっては、不動産会社では対応できないケースもあります。そのような場合やどの窓口に相談すべきか分からないような時は、各自治体の相談窓口を選ぶのが良いでしょう。

また、それぞれ空き家に関する専門知識や実績があるか、具体的なサポートがあるかどうかなどに注目し、所有する空き家にとって最適な相談窓口を選びましょう。

相談前の準備

空き家の相談をする前に以下の準備をしておきましょう。

・空き家の住所と登記簿上の所有者を確認しておく
・空き家の状態や問題点を洗い出しておく
・調査や相談のための資料や写真を用意する
・空き家の現地調査を行う場合には、事前に安全対策を考慮しておく

相談前に準備をすることで、より具体的な相談ができ、スムーズな問題解決につながります。また、相談に際しては周囲の人々からの意見やアドバイスも参考にすると良いでしょう。

地域による空き家相談サービスの違い

都市部と地方部での空き家相談サービスの違い

都市部と地方部で地域の特性や抱える課題が異なるため、空き家相談サービスの内容や対応も異なります。例えば、都心部ではリフォームや賃貸への転用しやすい特徴があったり、再開発や都市計画に関する相談が多くなる傾向がありますが、地方では主に地域活性化や休耕田活用などの支援が重視される傾向にあります。

都市部の空き家相談実例

都心部の空き家は「賃貸」の割合が約6割を占めており、アパートやマンションなどの共同住宅の空き家増加が目立っています。都心部の事例を2例ご紹介します。

1つ目の実例は、老朽化した建物を利用し、新たなビジネスやコミュニティスペースを作るケースです。都心部では、空き家を再利用してカフェやアートスペース、共同オフィスなどの施設を作る取り組みが行われています。
2つ目の実例は、都心部の空き家をリフォームやリノベーションし、新たな賃貸住宅として利用するケースです。賃貸住宅不足が深刻な都心部では、空き家を有効活用することで住宅需要に対応しようとする動きがあります。

地方部の空き家相談実例

地方自治体によっては空き家に関する施策や支援を実施しているところがあるため、その施策や支援、補助金、税制優遇措置などについて具体的に相談できます。また地方では、空き家を地域活性化や休耕田活用につなげられるような取り組みがあり、こちらも2例ご紹介します。

1つ目の実例は、地方の空き家を観光資源として活用するケースです。地方には観光地が多く存在するため、空き家を観光宿泊施設や交流スペースとして再利用することで、地域の観光振興や地域活性化につながります。
2つ目の実例は、地方の空き家を農業や農村交流の拠点として活用するケースです。地方では若者の流出や農業人口の減少が問題となっており、空き家を活用して新たな農業技術や交流の場を提供する取り組みが行われています。

まとめ

今回のコラムでは、空き家問題について触れ、相談窓口の選び方や注意点、地域による相談サービスの違いなどについて解説してきました。
現在増え続けている空き家は社会問題にもなっており、放置しておくと大きな出費につながってしまう可能性が高いです。空き家を所有している方、相続する予定がある方は、早めに相談窓口を見つけて、早急な対策を心掛けましょう。
空き家対策として、売却という方法は選択肢の一つです。不動産会社では、売却することを決めていなくても査定や相談を受け付けてくれますし、相談することで今後の見通しを立ててる機会にもつながるでしょう。
弊社「S plus home(エスプラスホーム)」では、札幌や札幌近郊の不動産売却の仲介や買取を行っています。ご相談や査定についても無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

代表取締役浜谷 卓

一つ一つのお取引を大切にし、必ずご満足のいくサービスをご提案致します。

facebook

twitter

line

お問い合わせ Contact

「不動産売却について」「不動産買取について」「当社について」など、
お困りごとがございましたら何でもご相談ください。

エスプラスホームへの
お問い合わせはこちら