こんにちは、札幌の不動産会社「S plus home」の浜谷です。
築40年程度のアパートを所有するオーナー様や相続した方は、「売却できるのだろうか…」と不安な方も多いのではないでしょうか?
実際に、老朽化や耐震性の問題から、売却に不安を抱えるオーナー様は少なくありません。
しかし、正しい方法を知れば、築古物件でも十分に売却は可能です。
実際に「古くても安く購入できるから」という理由で、売却できる物件が多数あり、弊社でも築50年以上のアパートを買取した実績があります。
不動産の価値を決めるのは「築年数」だけではないのです。
本記事では、築40年のアパートを高く・早く売却するための具体的なポイントを分かりやすく解説します。
築40年でも売却しやすいアパートの特徴
築40年以上のアパートでも、以下のような条件に当てはまれば売却成功例が多数あります。
✔ 築年数は古くても立地が良い
✔ 賃貸需要があるエリア(例:大学・駅・病院周辺など)
✔ 再開発が進んでいるエリア
実際に、弊社でも多数のアパート買取実績があり、過去には築50年以上のアパートを買取したこともあります。
ただし、上記の条件に当てはまらなくても、工夫しだいで築40年以上のアパートを売る方法はあります!
次の項目では、実際にアパート買取を行う不動産目線で「築40年のアパートが売れない3つの理由」を解説していきます。
築40年のアパートが売れない4つの理由
築年数の古いアパートが売れない理由には、そのアパートの状況や立地条件以外にも理由があります。
その理由として主にあげられるのが「旧耐震基準」「法定耐用年数」「金融機関の融資」です。
この章でひとつずつ解説していきます。
理由1:旧耐震基準で建てられたアパートである
2025年時点で築40年になっているアパートは、1985年(昭和60年)に建てられたということ。
築年数が43年以下であれば「新耐震基準」が守られているはずですが、築44年以上のアパートの場合は「旧耐震基準」である可能性があります。
この耐震基準は、1978年の宮城県沖地震を受けて、耐震設計法の大幅な改正が行なわれたものです。
軟弱な地盤では鉄筋コンクリートの基礎を使うことや、1950年の建築基準法で定めていた耐力壁の量を約2倍に増やすことで、震度5強程度の地震では軽微な損傷、震度6強から震度7程度の大規模地震でも倒壊は免れるという耐震基準を義務付ける改正です。
耐震基準は大きな震災を経るごとに厳しい耐震基準に改正されてきた歴史があります。
1981年以前の耐震基準を「旧耐震」、それ以降の基準を「新耐震」と呼びます。
| 建築確認取得時期 | 耐震基準 |
| 1981年5月31日以前 | 旧耐震基準 |
| 1981年6月1日以降 | 新耐震基準 |
1982年や1983年築のアパートでも、1981年5月に建築確認を取得しているものは「旧耐震」になり、あくまで「建築確認の取得年月日」がポイントになりますので、注意が必要です。
つまり、旧耐震基準にあたる築43年以上のアパートは、その後に耐震工事を行っていなければ、賃料収入が少なくなったり保険料が高額になったり、購入者に様々なデメリットがあります。
結果的に、購入者が限られて売却が難しくなります。
理由2:耐用年数間近である、もしくは超えている
耐用年数とは、税務上法律で定められた「法定耐用年数」のことです。
あくまでアパートの減価償却費を決めるものであり、建物の寿命を指すものではないため注意しましょう。
耐用年数は、物件の構造によって以下のように決まっています。
| 区分 | 法定耐用年数 |
| 鉄筋コンクリート造 | 47年 |
| 鉄骨造(骨格材の厚み4mm) | 34年 |
| 鉄骨造(骨格材の厚み3mm超え4mm以下) | 27年 |
| 鉄骨造(骨格材の厚み3mm以下) | 19年 |
| 木造・合成樹脂 | 22年 |
| 木造モルタル造 | 20年 |
例えば、築40年の鉄筋コンクリート造のアパートであれば、耐用年数の残りが7年です。
一方、鉄骨造や木造ではすでに耐用年数が0(ゼロ)年になっており、税法上は償却を終えた資産になります。
実際に、現在でも築40年以上のアパートにも多くの人が住んでいます。
築年数が古い物件でも状態や条件がよければ売れる可能性はありますが、次の章で解説する耐用年数がローン融資にも関係することを覚えておく必要があります。
理由3:ローン融資が受けられない
法定耐用年数を超えたアパートの場合、基本的に金融機関からの融資を受けることは難しいです。
融資をする金融機関は、万が一ローン返済が滞ったり返済不能になってしまった場合に、抵当権を実行してアパートを売却し残債に充てます。
しかし、耐用年数を過ぎてしまったアパートは売却が困難になるため、法定耐用年数を超えて融資期間を設定することはまずありません。
つまり、耐用年数を超えたアパートは担保としての評価が低いのです。
また、法定耐用年数を超えたアパートは大規模修繕や建て替え等を控えていることが想定できます。
そのため金融機関側は、借主がその費用を調達できずに共倒れになることをリスクとして融資を避けるケースもあります。
実際には、法定耐用年数より融資期間の方が短く設定される場合が多く、耐用年数が過ぎた物件が一気に売れにくくなるに大きく影響しています。
一方、法定耐用年数を超えたアパートでも金融機関から融資を受けることができる場合もあります。
アパート自体の評価額はゼロであっても、そのアパートの建っている土地に価値がある場合です。
この場合の土地とは、利便性に優れているなど、アパートを解体し更地にして土地を売却した場合、どれくらいの価値があるかによって融資金額は変わってきます。
このように法定耐用年数を超えた物件の場合、経営を続けていくにしても多額の費用がかかることが考えられます。
土地自体に価値があり、更地にすることで売却できるのであれば売却することを視野にいれるとよいでしょう。
理由4:現状の空室率が高い
アパートの購入検討者は、家賃収入を得ることを目的とする不動産投資家の方が多いです。
そのため、現状で空室率が高いと「もし購入しても賃貸経営が難しいのではないか」という不安要素になってしまいます。
もし空室率が高い理由があるのであれば、売却時にしっかり明記しておくと購入検討者の不安を減らすことができます。
アパート売却で価格設定をする際には、利回りも大きく影響します。
利回りの相場や種類などを詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
築40年のアパートを売却する方法や対策
これまで築40年のアパート売却が難しい理由について解説してきました。
しかし現実には、販売登録数の少ない築浅物件より、登録数の多い築古物件の方が多いというデータもあります。
成約物件の平均築年数は24.53年と年々上昇しており「築古物件」の流通が一般的になっていることが分かります。
参照:公益財団法人東日本不動産流通機構・首都圏不動産流通市場の動向(2024年)
実際に弊社でも、築20年〜30年のアパートから、築50年以上のアパートまで、幅広い築古アパートを買取してきました。
ここからは築40年を超えたアパートを売却する際のコツについて、実際に多数の古アパートを買取してきた不動産業者目線で解説します。
価格設定は慎重に
価格は売却につながる大きな要素のひとつです。
築年数の古いアパートでも「古くても安く買えるなら」と考えて、購入に至るケースも少なくありません。
アパートの状態や価値に見合っているか、市場の相場から考えてどうかなど、ノウハウをもった不動産会社と相談しながら価格設定をすることが大切です。
「できるだけ高く売りたい」という思いが強すぎると、て市場の相場価格を無視した設定になってしまいます。
結果的に売れるタイミングを逃してしまい、年月が経って大きな損失につながってしまったなどの事態に陥りかねません。
古アパートの売却について、査定金額や相場の調べて方を知りたい方はこちらも参考にしてください。
リフォームを検討する
管理維持のためのリフォームをしっかり行うことも対策の1つです。
金融機関が現状を見て「耐用年数以上に建物が維持できる」と判断してくれれば、融資期間を延ばしてくれるケースもあります。
また、アパートの購入検討者は家賃収入を得ることを目的としている場合が多いです。
そのため、リフォーム済みのアパートであれば入居者が決まりやすい等の好条件がプラスされ、購入の大きな決め手となります。
1年以上売却に出ているのに買い手がつかない場合は、客観的に原因を探ってみましょう。
ただし、リフォームする場合は予算には要注意。
売却前にリフォーム費用をかけすぎると、その費用を回収できない可能性が高いです。
多くの場合はフルリノベーションをする必要もないため、必要最低限の部分リフォームで良いケースもあります。
事前に市場調査を行ったり、不動産会社への相談を行うなどリフォームの規模や予算は慎重に判断する必要があります。
解体して更地にする
中には、アパートを解体して更地にした方が売れやすいケースもあります。
更地になれば、アパート経営を検討している人の他にも、土地を分割して戸建て分譲にするなどのニーズも叶えられるため、購入希望者の幅も広がります。
先ほども解説したように、アパート自体の評価額はゼロであっても、そのアパートの建っている土地に価値がある場合、金融機関から融資を受けることもできます。
しかし、アパートを解体する場合は、多額の解体費が掛かったり、固定資産税が高くなったりというデメリットもありますので、その点を考慮した上で判断しましょう。
不動産会社選定のポイント
アパート購入を検討する主な買主候補は「不動産投資家」です。
居住用不動産の売却等とは買主のターゲット層が異なるため、不動産会社が持っている強みをしっかり見極める必要があります。
アパート売却の実績が豊富な不動産会社は、築古の目利きができることはもちろん、売却タイミングの判断やオーナーに有利な売却方法についてもノウハウを持っています。
一般的な不動産会社の多くは、築古アパートも取り扱っているものの、広告掲載をするのみで積極的に取り組んでくれないなどの会社も…。
仲介を依頼する不動産会社は慎重に見極めましょう。
買取を検討する
上記の対策でも売却が難しい場合や、少しでも早く・確実に売却してしまいたい場合には不動産買取がおすすめです。
不動産仲介は一般の方が買主になる場合が多いのに対して、買取は不動産会社が買主になります。
買取で注意が必要なのは、売却価格が相場より2~3割程度安くなることです。そのため、買取を検討する際は、できるだけ複数社の査定を受けて価格を比較しましょう。
また、物件によっては買取を断られるケースもありますので覚えておいてください。
まとめ
築40年程度のアパートは、耐震基準や法定耐用年数、融資の問題といった理由で売れにくいケースが多々あります。
その一方、適切な販売方法や対策を行えば、売却できる物件があるのも事実です。
物件にどのような需要があるのか、どのような対策をすれば売却に繋がるのか、売主視点だけでなく買主視点から考えることも重要なポイントとなってきます。
弊社「S plus home(エスプラスホーム)」は、札幌エリアに特化して不動産売却のご相談や査定を承っております。
まずは現状整理のために無料相談をご活用いただくなど、ぜひお気軽にご相談ください。


